設計の仕事とは
今回は設計の仕事について。実は設計士と言う資格は無く、建築士の中で設計を主な業として行う者を指します。ではその設計士とは?
「設計士=図面を書く人」とイメージされると思いますが、実際には建築全体に携わり様々な作業があります。まず現地を確認し役所や消防などへ調査に出向き法令を確認し、施主様の要望を聞きそれを具体的に、見える形にプラン図やパース化し、そこから施主様と案を煮詰めます「この部屋は広く」「ここはこちらへ」など、頭を痛めるところでもあり、施主様にとって一番楽しい時間かもしれません。そこから意見をまとめ、ようやく図面へとりかかります。
私が設計の仕事を始めた頃に比べ、30年以上が経過する間に法改正に伴い、様々な規制が増えたり変更が生じたりし、作成する図面や書類の枚数増え続け、確認申請の手間は何倍にも増えています。昔はB5の用紙一枚に必要事項を手書きでびっしり書き込んだ申請書に、図面を2~3枚程で済んだ時代もありましたが、今では申請書類も様々な書式が増え10枚を超え、図面も住宅であっても5~6枚は必要となってきました。しかしこれも全て安全で丈夫な建物作りの為です。
審査を経て適合していれば確認済証を交付頂ければ、 これで初めて建物を建てる事が可能となり、現場がスタートします。これで設計は終わりとならず、工事が図面通り進むか必要な工程毎に施主様に代わり確認し、最後の完了検査まで携わります。
住まいづくりの根幹から関われることが魅力の一つかと思います。